星空を見上げた日々


青☆組 vol.20
『星の結び目』@吉祥寺シアター

無事、全公演終了しました。

本当にたくさんの方にご来場いただき
感謝の気持ちでいっぱいです。

今回は青☆組にしては珍しく、時代背景のはっきりとした作品でした。
背負うものはきちんと背負いつつも 時代に引っ張られすぎず
生き生きと人間を描こうと座組み一同取り組みました。
そこから漏れる根本的な価値観の違いや、所作や道具から時代が浮き出てくる。
鋭角な切り替えが必要で、それも面白みを持って体感できました。
髪型や和装ひとつとっても手間を惜しまない時間の使い方で、これが当時の普通だったのだと羨ましく愛おしくもなりました。

写真は、公演前に開店していたBARBER REIKOの道具たち。
女性陣の髪型は(マコちゃん以外)演出助手のなつきちゃんに手伝ってもらい、私がやらせていただいていました。
とっても楽しかった。やらせてくれてありがとう。
遠いからよく見えなかったりもしますが、髪にもこだわりを持ち時間をかけることで、日々ゆっくりと作品の準備が出来たような気が致します。
心残りといえば、私の三つ編みおさげに編み込んでいたつけ毛が「右だけなんだか長いなぁー」とちょきちょき切ったら、自分の髪を切ってしまっていて、今右だけしょんぼりしている事でしょうか。

今回は1シーンずつ時を重ねて成長してゆく物語でした。
個人的には、それぞれ嘘の見えないように、言葉に隠された想いを大切に生きようと臨みました。
これはいつも大切にはしているのですが、くっきりした時代に生きるからには、かつてこの境遇の女性が必ず居たであろう、今生きているであろう、と思うと、余計に深まる気持ちでした。
愛するとき、差別的な言葉を発するとき、死を考えたとき、出征を送るとき、他にもたくさんの一瞬一瞬の繋がりに真実を。

お稽古から本番まで、素敵な俳優・スタッフに囲まれて、幸せな日々でした。
関係者の皆様、ありがとうございました。
そして観に来て下さったお客様。
カーテンコールでお顔を見ていると、いつも全員抱きしめてしまいたくなりました。
連日のダブルコール、とても嬉しかったです。
本当にありがとうございました。

次は10月、青山円形劇場です。
精進いたします。



大西玲子



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